みなさんは『ミニマリスト』ってご存知ですか?
ミニマリストというのは、 ”余計なものを持たずにシンプルに暮らす” という『ミニマリズム』という考え方に基づいて『ミニマルライフ』を実践するひとたちのことです。
私自身、そこまでのミニマリストというわけではないのですが、このミニマリズムという考え方には多分に影響を受けています。
さらに詳しく説明するなら、
『余計なものを持たず、余計なものに煩わされず、自分の本当に好きなもの、必要なもの、大切なものだけに囲まれて幸せに暮らす』
という本当に素晴らしい考え方なのです。
しかし、メディアでよく取り上げられて、揶揄されているのは
【まっしろな何もない部屋にテーブルだけがぽつんとあって、独房のような部屋で暮らす、この世の全てを捨て去った修行僧のような人物像】
ではないでしょうか?
正直に言います。
それは、嘘ではないです。
嘘ではないんですが、それにはちゃんとした理由があるのです。
ミニマリズム擁護派の私としては、ここのところの誤解を説明しておきたいと思って、今回の記事を書きました。
ではなぜ、ミニマリストの部屋はあんな風になってしまったのか?
その原因は、すべての元凶、ミニマリストの魔の儀式、【捨て活】にあります。
捨て活とは、文字通り、「物を捨てる活動」のことです。
この捨て活の中毒性にはまりすぎてしまうと、最終的にはあんな部屋になってしまうのです。
この捨て活、実際にやってみると分かるのですが、中毒性が本当にすごいです。
「いらない物を捨てると部屋がすっきりする。」
これは、なんとなく想像できると思います。
ミニマリストではない方でも、掃除をした後のスッキリした感じはご理解いただけるかと。
ただ、
これを「意識的に」、「突き詰めて」、「どこまでやれるか」こんな意識を持ってやってしまうと、とんでもないことになるのです。
もちろんスッキリします。スッキリするんです。
どんどんどんどんスッキリしていって、最終的には何もなくなった、というのが、「あの部屋」が出来上がってしまう過程なのです。
なので、当然あの部屋に住んでいる当の本人には、何の不満もないのです。逆に「スッキリした~」と思いながら暮らしていることでしょう。
ではなぜ、「どこまで捨てられるかやってみようか」なんて考え方に至ってしまうのか?
これは捨て活の長所でもあるのですが、
『捨て活には、即効性があり、達成感もある』
この点が、捨て活が加速してしまう原因になっていると思います。
スッキリと幸せな気分になるのに必要な条件が、「ただ、いらない物を捨てる。」たったこれだけなのですから。
何時間も働く必要も、勉強する必要もありません。ゴミ袋に詰めて、出して、終わりです。
もしあなたが、たった3分筋トレしただけで、片腕がシュワちゃんみたいにムキムキになったらどう思いますか?
これはすごい!!明日はもう片方の腕も鍛えてみようか!!
そんな気分になりませんか?
そういう流れなのです。
一度勢いがつくと止まらなくなるのも人間の性です。
「あれも別にいらないなぁ。あっ、これもよく考えたらいらないかも?」
そんなことを考えながら生活するようになります。
もちろん、これはこれで悪いことではないのですが、
『余計なものを捨てる』、に目が行き過ぎて、『自分が愛するものに囲まれて暮らす』、ここが見えなくなってしまうのが捨て活の罠なのです。
つまりは、やはり何事もバランスだと、そういうことなのでしょう。
ただやっぱり私としては、あれもこれもを捨ててしまう人より、あれもこれもと買い過ぎてパンクしてしまう人の方が、世の中では圧倒的に多いんじゃないかな?と思っています。
なので、捨て活、あなたにも、是非一度やってみることをおすすめしたいです。
気が付いた時には、あなたの部屋も、【あの部屋】になっているかも知れませんよ?
うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ